「流星(流れ星)」と「彗星(ほうき星)」の違いって?

POINT
流星空に星が流れているかのように見える現象。実際は宇宙の小さいチリが地球の大気と衝突してプラズマ化し、輝いているように見えている。
彗星ほうきの形のような尾を引きながら太陽の周りを公転している小天体のこと。

※小天体とは宇宙に存在する物体の中で、彗星やチリなどを含む小さいものの総称。

流れ星

特徴

流星(流れ星)

流星(流れ星)

流星は小さなチリが地球に突入する際、大気と衝突して発熱している瞬間が輝いているように見える現象である。

チリの大きさは数10g以下で砂粒のようなものだが、高速で大気と衝突するため強い光を放つ。光の筋が見える時間は大部分が1秒以下である。昼夜関係なく流れていて、地球全体で毎日数千個も見られると言われている。

決まった時期に決まった方向から流星が大量に現れることを流星群といい、ふたご座流星群のように星座の名前が付けられている。流星群は彗星の周期に関係するため出現を予測しやすく、それ以外の流星の予測は困難とされている。

流れ星が流れている間に願い事を3回すると願いが叶うという言い伝えで広く知られている。

彗星(ほうき星・帚星・箒星)

彗星(ほうき星)

彗星は、ほうき(帚・箒)星とも呼ばれる通り、中心の核からほうきのように尾を引くのが特徴の小天体である。

核の中身は8割が氷、残りはガスなどの揮発性物質で出来ており、太陽に近づくとそれらが蒸発・放出して尾が発生する。

大きさは大半のものが数kmから数10kmほどでそれぞれ軌道は異なっているが、長細い軌道を描いているのが特徴である。

太陽の周囲を回る公転周期を持つものが殆どで、計算しやすいため出現を予測することができる。年間、数10個の彗星が出現するといわれている。

古代よりその姿を確認されていたが、出現が予測できなかったため「突然現れる不思議な現象」として、不吉な物とされていた。「彗星のごとく」などと慣用句で表現する場合は「社会に優秀な人物が突然現れる」ことを意味する。

氷やガスなどの揮発性物質で出来ていることから「汚れた雪だるま」などと表現されることもある。

流星と彗星の特徴まとめ
見え方大きさ見える時間分類
流星光の筋が一瞬見える砂粒程度
(数mg~数10g)
一瞬現象
彗星尾を引いた大きな星直径数km以上最長1週間天体

流星と彗星の仕組み

流星

流星を観測する人

流星は物体ではなく「現象」を指しており、流星の元になる物体のことは「流星体」「流星物質」などと呼んで区別している。流星体そのものは宇宙空間に漂っている小さなチリである。

小さな流星体が秒速10~70kmもの早さで地球に突入すると、大気中の原子や分子と激しい衝突が起こる。その結果、プラズマ状態(気体の分子が電離すること)となり、発光して光の筋が見られるようになる。

肉眼で見える流星体のサイズは2mgから数10g程度で、地上80km から100 km 程の高さで輝く。

彗星

彗星の核となる小天体が太陽に近づくと、太陽風(※)により表面の氷が溶けてチリやガスなどが吹き出される。

太陽から放出される高温のプラズマのこと。

それらがぼんやりと核の周りを取り囲み、尾を引いてほうきのような形状になる。中心にある核を「彗星核」その周りのモヤのようなものを「コマ」そこから引かれる尾を「イオンテイル」「ダストテイル」という。

イオンテイルは核から放出されたガスが太陽によってイオン化したもので、太陽とは反対方向にまっすぐ伸びる。ダストテイルは核から放出されたチリで、進行方向によって曲がって見える。

彗星の図解

太陽風の影響により、尾の方向は常に太陽から反対側に流れる。

彗星の尾の向き

流星と彗星の種類

流星

彗星が通った後には無数のチリが残されており、そこを地球が通過すると無数のチリが地球に突入する。このとき一気にたくさんの流星が流れるため「流星群」と呼ばれる。彗星から発生したチリによって発生するため、彗星の周期に合わせて観測を予測することができる。

彗星塵を通過する地球

これらの流星群以外にも常にチリなどが地球に衝突していて、予測できないものが「散在流星」と呼ばれる。それ以外には、見る角度が流星の軌道と同じになってしまい、空を流れずに一瞬だけきらめくものを「静止流星」という。

彗星

楕円軌道で太陽の周りを回る周期が200年以下の「短周期彗星」と200年以上の「長周期彗星」に分類される。一度太陽に近づいてそのまま帰ってこないものは長周期彗星に含めるか、「非周期彗星」という。

彗星が太陽に近づき揮発性成分がすべて蒸発し核だけ残されたものは「彗星小惑星遷移天体」「枯渇彗星」と呼ぶ。

彗星の中でも有名なハレー彗星は短周期でかつ軌道の方向が逆行している。このことから、似たような特徴がある彗星を「ハレー型彗星」と分類している。