「楓(かえで)」と「紅葉(もみじ)」の違いって?

POINT
楓(かえで)カエデ科カエデ属の樹の総称。葉の切れ込みが浅い・葉の突起が4つ以下小ぶりのものをいう。語源はカエルの手に似ていることから。
紅葉(もみじ)の別称もしくは特定の楓の種類(イロハカエデなど)を指す。楓と区別する場合は、葉の切れ込みが深い・葉の突起が5つ以上大ぶりのものをいう。語源は紅葉するという意味の「もみず」から。

真っ赤な紅葉

楓(かえで)と紅葉(もみじ)の違い

楓と紅葉の区分はあいまいであるが、一般的には下記のような違いがあるとされる。

紅葉=楓もしくは楓の一種

楓とは、カエデ科カエデ属の樹の総称である。秋になると、紅葉(こうよう)もしくは黄葉(こうよう)する。

「紅葉」には、いくつかの意味がある。紅葉(こうよう)と読む場合は、秋に葉が紅色に変わることを指す。

紅葉(もみじ)と読む場合は、①楓(かえで)の別称、➁イロハカエデなど、一部の楓の別称を指す。つまり紅葉=楓、もしくは紅葉は楓の一種といえる。

楓と紅葉の関係図

形・大きさ

楓と紅葉はほぼ同じ意味なので、日常生活ではとりわけ区別する必要はないと。しかし、園芸や盆栽の世界などでは、葉の形など(下記)によって両者を呼び分けている。なお、呼び分けているのは日本だけといわれる。

  • :葉の切れ込みが浅い・葉の突起が4つ以下・葉が大ぶり など
  • 紅葉:葉の切れ込みが深い・葉の突起が5つ以上・葉が小ぶり など

サトウカエデ

【楓】カナダ国旗のモチーフにもなったサトウカエデ

イロハカエデ

【紅葉】イロハカエデ

語源

楓はカエルの手に似ていることから、「蛙手(かえるで)」と呼ばれていたのが楓になったとされている。

一方で紅葉は、紅葉(こうよう)するという意味の動詞「もみず」の連用形から来ている。

まとめ

楓(かえで)紅葉(もみじ)
関係性楓=紅葉
もしくは
紅葉は楓の一種
葉の切れ込み浅い深い
葉の突起4つ以下5つ以上
大きさ大ぶり小ぶり
語源蛙手(カエルの手)動詞「もみず」(紅葉する)