「謹賀新年」と「賀正」と「迎春」の違いって?
POINT
謹賀新年 | 「謹んで新年の喜びを申し上げる」という意味で、相手に対する敬意を含んだ語。誰に対しても使うことができる。 |
---|---|
賀正 | 「新年を祝うこと」という意味で、相手に対する敬意を含まない語。親しい間柄や目下の相手に対してのみ、使うことができる。 |
迎春 | 「新年を迎えること」という意味で、相手に対する敬意を含まない語。親しい間柄や目下の相手に対してのみ、使うことができる。 |
記事の目次
「謹賀新年」「賀正」「迎春」の違い
「謹賀新年」「賀正」「迎春」はいずれも新年を祝う言葉(=賀詞/がし)であり、年賀状などにもよく用いられる語である。しかし三者には、下記のような違いがある。
相手に対する敬意の有無
まずは、三者の意味の違いを見てみよう。
- 謹賀新年:謹んで新年の喜びを申し上げること
- 賀正:新年を祝うこと
- 迎春:新年を迎えること
「賀正(※)」と「迎春」は新年を祝う、迎えるといったシンプルな意味である。すなわち、相手に対する敬意は含まれていない。
他方で「謹賀新年」は、相手に対する敬意が含まれた、非常に丁寧な言い回しであることがわかる。
発案したのは、日本の第19代首相を務めた原敬であるとされる。
使える相手
以上の違いにより、三者は使うことのできる相手にも違いがある。
- 謹賀新年:誰であってもOK
- 賀正:親しい・目下の相手
- 迎春:親しい・目下の相手
丁寧かつ敬意を表すことのできる「謹賀新年」は、使う相手を選ばない。上司や先生といった目上の相手から、親しい間柄や目下の相手にも使うことができるオールマイティーな語である。
他方で「賀正」「迎春」は、使える相手が限られてしまう。「謹賀新年」のように、丁寧で敬意を表す表現ではないからである。そのため、目上の相手に対する使用は避けたほうが良いといわれている。
まとめ
謹賀新年 | 賀正 | 迎春 | |
---|---|---|---|
意味 | 謹んで新年の喜びを申し上げること | 新年を祝うこと | 新年を迎えること |
敬意の有無 | ○ | × | |
使える相手 | 誰でも | 親しい間柄や目下 |