「十二支」と「干支」の違いって?
十二支 (じゅうにし) | 子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12種類のこと。 |
---|---|
干支 (えと/かんし) | 本来は十二支と十干(じっかん)を組み合わせた全60種(後で詳しく)を指すが、十二支と同じ意味でも使われる。 |
記事の目次
概要
十二支とは?
十二支(じゅうにし)とは暦法で、「子(ね/し)」「丑(うし/ちゅう)」「寅(とら/いん)」「卯(う/ぼう)」「辰(たつ/しん)」「巳(み/し)」「午(うま/ご)」「未(ひつじ/び)」「申(さる/しん)」「酉(とり/ゆう)」「戌(いぬ/じゅつ)」「亥(い/がい)」の総称を指す。
十二支は古代の中国で誕生し、時刻や方角などを表すのに使用されたものである。もともとは記号であったものの、次第に12種の動物に当てはめられるようになった。
動物 | 時刻 | 方角 | |
---|---|---|---|
子 | ねずみ | 午前0時頃 | 北 |
丑 | うし | 午前2時頃 | 北北東 |
寅 | とら | 午前4時頃 | 東北東 |
卯 | うさぎ | 午前6時頃 | 東 |
辰 | 龍 | 午前8時頃 | 東南東 |
巳 | へび | 午前10時頃 | 南南東 |
午 | うま | 午後0時頃 | 南 |
未 | ひつじ | 午後2時頃 | 南南西 |
申 | さる | 午後4時頃 | 西南西 |
酉 | にわとり | 午後6時頃 | 西 |
戌 | いぬ | 午後8時頃 | 西北西 |
亥 | いのしし | 午後10時頃 | 北北西 |
干支とは?
干支(えと/かんし)には、大きく下記の二つの意味がある。
- 十二支と同じ意味
- 十干十二支(じっかんじゅうにし)の略
本来は、2の十干十二支(じっかんじゅうにし)の略というのが正しい。十干十二支とは、十二支と十干(※)を組み合わせたもので、全60種(下記の表を参照のこと)である。年や日などを表すのに使用された。
「甲(きのえ/こう)」「乙(きのと/おつ)」「丙(ひのえ/へい)」「丁(ひのと/てい)」「戊(つちのえ/ぼ)」「己(つちのと/き)」「庚(かのえ/こう)」「辛(かのと/しん)」「壬(みずのえ/じん)」「癸(みずのと/き)」の総称。五行(木・火・土・金・水)と陽の気を表す「兄(え)」および陰の気を表わす「弟(と)」に結びつけたもの。
十干十二支 | 読み | |
---|---|---|
1 | 甲子 | きのえね・こうし |
2 | 乙丑 | きのとうし・いっちゅう |
3 | 丙寅 | ひのえとら・へいいん |
・・・(略)・・・ | ||
59 | 壬戌 | みずのえいぬ・じんじゅつ |
60 | 癸亥 | みずのとい・きがい |
60年経つと一巡し、同じ干支に戻ることから、数え年で61歳(満60歳)のことを「還暦」という。
十二支と干支の違い
数の違い
十二支と干支はいずれも暦に用いられ、時間などを表すのに用いられた記号である。しかし両者は数が異なる。十二支は子・丑・寅……と全12種類である。一方、干支は十二支と十干との組み合わせであるため、全60種類(12と10の最小公倍数)である。
現代ではほぼ同じ意味
とはいえ、現代の日本では十二支=干支という認識が広がっている。例えば「2019年の干支(えと)は?」と聞かれたら、多くの人がイノシシ年と答えるだろう。
十干はほぼ使われなくなった現在、日常生活を送るうえでは、十二支と干支を同じ意味と捉えても大きな問題はない。
まとめ
- 十二支
- 全12種類
- 干支
- 【本来】60種類(十二支×十干)→現代は「十二支=干支」という認識に