「ハリネズミ」と「ヤマアラシ」の違いって?
- どちらも体に針を持つ動物。
ハリネズミ | 食虫目ハリネズミ科。ヤマアラシよりも小さい。敵から身を守るために針を使う。雑食。 |
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ヤマアラシ | 齧歯(げっし)目ヤマアラシ科もしくはアメリカヤマアラシ科。ハリネズミよりも大きい。敵を攻撃するために針を使う。草食。 |
記事の目次
概要
ハリネズミとは?
ハリネズミ(英:hedgehog)は食虫目ハリネズミ科に属する動物の総称である。針状の毛で覆われた姿が特徴的だ。自然界ではヨーロッパ・アジア・アフリカに分布しているが、日本には生息していない。
単にハリネズミという場合はナミハリネズミを意味する。また近年、日本でペットとして人気のハリネズミはヨツユビハリネズミという種である。
ヤマアラシとは?
ヤマアラシ(英:porcupine)は齧歯(げっし)目ヤマアラシ科およびアメリカヤマアラシ科に属する動物の総称である。ハリネズミと同様、体の背面と側面の一部が針状の毛で覆われた姿が特徴的だ。
ヤマアラシ科とアメリカヤマアラシ科は、系統がまったく異なっている。ヤマアラシ科はヨーロッパ・アジア・アフリカに分布し、地上のみで生活している。一方でアメリカヤマアラシ科は南北アメリカに分布し、多くの時間を樹の上で過ごしている。
ハリネズミとヤマアラシの違い
ハリネズミとヤマアラシはどちらも、体に針状の毛を持つほ乳類という点では同じである。針のイメージから混同されることがある両者だが、まったくの別種だ。
大きさ
上記写真の通り、ハリネズミとヤマアラシの見た目はまったく異なる。さらに両者は、大きさも異なっている。比較するとハリネズミのほうが小さく、ヤマアラシのほうが大きい。
ハリネズミの体長は10数cm~40cm程度である。例えばナミハリネズミの体長は24cm、体重780g程度だ。
一方でヤマアラシの体長は18~90cm程度である。最大種のケープタテガミヤマアラシ(ヤマアラシ科)は体長90cm、体重30㎏にもなる。
針の使い方
ハリネズミは敵に襲われたとき、針で覆われた背中を丸めてボールのようになる。すなわちハリネズミの針は、身を守るために使うものである。
一方でヤマアラシは敵に遭うと針を逆立て、威嚇する。後ろ向きに突進して、針を突き刺すこともある。すなわちヤマアラシの針は身を守るためだけでなく、攻撃するために使うものである。さらにヤマアラシの針は、刺さると抜けにくくなっている。
食性
ハリネズミは雑食である。昆虫・ミミズ・ヘビ・植物の根・果実などを食べる。
一方でヤマアラシは草食である。木の皮・植物の根・果実・穀物などを食べる。
まとめ
ハリネズミ | ヤマアラシ | |
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分類 | 食虫目ハリネズミ科 | 齧歯(げっし)目ヤマアラシ科/アメリカヤマアラシ科 |
体長の比較 | 小さい(10数cm~40cm) | 大きい(18~90cm) |
針の使い方 | 身を守る | 身を守る・攻撃する |
食性 | 雑食 | 草食 |