「グラム」と「ポンド」の違いって?

POINT
グラム(g)メートル法/国際単位系の重さの単位。発祥はフランス約453.6グラム=1ポンド
ポンド(lb)ヤード・ポンド法の重さの単位。発祥はイギリス

キッチンスケール

グラムとポンドの違い

「グラム」と「ポンド」はいずれも重さの単位であるが、それぞれが基づく度量衡(どりょうこう:長さ・体積・重さなどの単位)の制度が異なっている。なお両者は、約453.6グラム=1ポンドという関係にある。

グラムは「メートル法」「国際単位系」

1キログラム(kg)=1,000グラム(g)【十進法

1,000キログラム(kg)=1トン(t)

まずグラムは、メートル法における重さの単位である。メートル法で定められているのは重さだけではなく、他にも以下のようなものがある。

  • 長さ → メートル(m)
  • 体積 → リットル(L)
  • 面積 → アール (a)

このメートル法は計量単位の国際統一を目指し、フランスで作られたものである。1875年にはメートル条約により発効し、1885年には日本もこの条約に加盟した。そして1960年以降になるとメートル法の単位は整理され、「国際単位系(略称SI)」が制定されるに至った。

なお、グラムの記号gはギリシア語で小さなおもり石「グラマ」に由来している。

ポンドは「ヤード・ポンド法」

1ポンド(lb)=16オンス(oz)【非十進法

2,000ポンド(lb)=1トン(t)

一方でポンドは、ヤード・ポンド法(「フート・ポンド法」とも呼ばれる)における重さの単位である。ヤード・ポンド法で定められているのは重さだけではなく、他にも以下のようなものがある。

  • 長さ → ヤード(yd) 1yd=91.440cm
  • 体積 → ガロン(gal) 1gal=3.7854L
  • 温度 → 華氏温度(°F) 1°F=-17.8°C

このヤード・ポンド法はイギリスの度量衡単位系であるが、その起源はローマ帝国征服期までさかのぼるという。エリザベス1世の時代(1580年代)から整備され始め、イギリスの繁栄とともに世界に広まった。しかし現在では、ヤード・ポンド法を正式に採用している国はアメリカのみとなった。

なお、ポンドの記号lbはラテン語で天秤「リーブラ」に由来している。

まとめ

グラム(g)ポンド(lb)
関係約453.6グラム=1ポンド
度量衡メートル法/国際単位系(SI)ヤード・ポンド法
記数法十進法非十進法
発祥フランスイギリス
記号の由来ギリシア語「小さなおもり石=グラマ」ラテン語「天秤=リーブラ」