「濃縮果汁還元」と「ストレート果汁」の違いって?
POINT
濃縮果汁還元 | 果汁からいったん水分を抜き、保存・輸送後に水分を戻したもの。保存・輸送できる量が増えてコストを抑えられるため価格は安いが、風味はストレート果汁より劣るとされる。 |
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ストレート果汁 | 果汁をそのまま詰めたもの。保存・輸送にコストがかかるため価格は高いが、風味は濃縮果汁還元より良いとされる。 |
記事の目次
製造方法の違い
「濃縮果汁還元」と「ストレート果汁」はいずれも、異なる製法でつくられたジュース製品のことである。
濃縮果汁還元とは
濃縮果汁還元とは、
- 果物から搾った果汁から水分を少なくする(=濃縮)
- 保存・輸送する
- 元の果汁の水分に戻すため、水分を加える(=還元)
という工程を経て、容器に詰めた製品をいう。
【参考】真空濃縮法
一般的な濃縮法とされるのが、「真空濃縮法」である。減圧した装置内で果汁を加熱し、水分を蒸発させる。真空濃縮法によると、低温かつ短時間での濃縮が可能となる。
ストレート果汁とは
他方でストレート果汁とは、果物より搾った果汁から皮・種など取り除き、そのまま容器に詰めた製品である。
コストと価格
濃縮果汁還元とストレート果汁を比べた場合、コスト・価格面で勝るのは濃縮果汁還元である。
水分を抜き、果汁を濃縮する濃縮果汁還元は、保管・輸送に場所をあまり必要としない。すなわち、保管・輸送にかかる経費を抑えることができる。他方で、そのままであるストレート果汁は、濃縮果汁還元と比べると保管・輸送に広い場所が必要である。すなわち、保管・輸送にかかる経費が多くなるといえる。
これらのコストが価格にも反映されることにより、濃縮果汁還元の製品は安くなる傾向、ストレート果汁は高くなる傾向にある。他にも濃縮果汁還元には、長期保存が可能、年間を通じて安定した品質で供給が行える、といったメリットもある。
風味の違い
その一方、風味についてはストレート果汁が勝ると言われている。一因として、濃縮果汁還元の一般的な濃縮方法(=真空濃縮法)によると、濃縮中に香気成分が揮散(きさん)し、香りが減少してしまうことが挙げられる。
【参考】栄養価について
濃縮果汁還元とストレート果汁の製品を比べると、濃縮果汁還元のほうが栄養価で劣るイメージを持っている人も多い。しかし実際は、栄養価について大きな差はないと言われている。
まとめ
濃縮果汁還元 | ストレート果汁 | |
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製法 | 【産地】果汁‐水分(=★) ↓保存・輸送 【消費地】★+水分 | 【産地】果汁そのまま ↓保存・輸送 【消費地】果汁そのまま |
保存・輸送コスト | 低い | 高い |
製品の価格 | 安い | 高い |
風味 | 劣る | 良い |
栄養価 | 大差なし |