「大使館」と「領事館」の違いって?
POINT
大使館 | 外国において、特命全権大使が公務を執行する公館のこと。外交活動を行う。 |
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領事館 | 外国において、領事が職務を行う公館のこと。外交活動は行わない。 |
記事の目次
在外公館という点では同じ
「大使館」と「領事館」はいずれも外務省の機関である在外公館という点では共通している。在外公館とは、外国に置かれている国の機関のことである。
外交活動を行っているか
両者の最大の違いは、外交活動を行っているかどうかにある。
外交を行う「大使館」
「大使館」は、特命全権大使が公務を執行する公館のことである。各国に一つ置かれ、基本的には首都にある。
特命全権大使というのは、外交使節の最上位にあたる階級である。自国元首の名誉と威厳を代表する。職務としては、外国に駐在して本国の訓令に基づき、駐在国との外交交渉や在住している自国民の保護・監督などを行う。
外交は行わない「領事館」
他方で「領事館」は、領事が職務を執り行う役所のことである。各国の主要都市に置かれ、一つとは限らない。
領事というのは、外国に駐在して本国と本国民の利益保護や通商・経済などを促進する任務を行う国家機関である。例えば、出生届・婚姻届の受理などを行っており、現地の本国民のための機関という性格が強い。つまり、外交活動は行っていない。
なお、「大使館」にも「領事館」と同様のサービスを提供している部門がある。