「ヘアカラー」と「白髪染め」の違いって?

POINT
ヘアカラー薬剤を使って髪の毛の色を脱色し、染色すること。脱色の力が強く、染色の力は低い
白髪染めヘアカラーの一種。脱色の力は低く、染色の力は高い

髪を染めている場面

髪の毛の構造と髪が染まる仕組み

ヘアカラーと白髪染めの違いの前に、髪の毛の構造および染色の仕組みについて簡単に説明する。

髪の毛の構造

髪の毛は、キューティクルコルテックスメデュラと呼ばれる部分から成り立っている。

髪の構造

  1. キューティクル:一番外側の部分。ウロコ状で、髪の毛の内部を守っている。
  2. コルテックス:キューティクルとメデュラの間にある層。髪の毛の9割近くを占め、メラニン色素が含まれている。
  3. メデュラ:一番内側の部分。働きはよくわかっていない。

髪の毛の色は、コルテックス部分に含まれるメラニン色素の種類と量によって決まる

ユウメラニンという赤褐色のメラニン色素を多く含んでいれば黒髪になり、メラニン色素自体がほぼ含まれていなければ白髪になる。

髪が染まる仕組み

髪が染まる仕組みを簡単に説明すると、

  1. キューティクルを開く
  2. メラニン色素を脱色する
  3. 同時に、染料を発色させる

という仕組みである。ここでは、脱色と同時に発色させている点を押さえてほしい。

ヘアカラーと白髪染めの違い

カラーチャート

白髪染めもヘアカラーの一種である。髪の毛を染める際、上記の仕組みであることには変わりがない。とはいえ、ヘアカラーと白髪染めはメラニン色素を脱色させる力(以下、ブリーチ力)と染料を発色させる力(以下、染毛力)が違う

ブリーチ力

ヘアカラーと白髪染めを比較すると、ブリーチ力が高いのはヘアカラーである。ヘアカラーはブリーチ力が高く白髪染めはブリーチ力が低いといえる。

ヘアカラーは、メラニン色素を多く含む黒髪を染めることを目的として配合されている。そのため、ブリーチ力は高くなければならない。

一方で、白髪染めはメラニン色素の少ない白髪を染めることを目的として配合されている。そのため、ブリーチ力は低くてもよい。

染毛力

ヘアカラーと白髪染めを比較すると、染毛力が高いのは白髪染めである。ヘアカラーの染毛力は低く白髪染めの染毛力は高いといえる。

ヘアカラーは、一般的に黒髪を明るく染めるものである(暗くするには髪色戻し)。そのため染毛力は低くてもよい。

一方で白髪染めは、一般的に髪を暗くするものである。そのため染毛力は高くなくてはならない。

まとめ

ヘアカラー白髪染め
ブリーチ力
染毛力