「セミコロン(;)」と「コロン(:)」の使い方の違いって?

POINT
セミコロン(;)ピリオド(.)とコンマ(,)の中間のイメージ。関係のある2つの文章をつなぐ、接続詞の代わりといった役割がある。セミコロンの前後は、ともに完全文でなければならない。一緒に使えない単語もあるので注意。
コロン(:)イコールのイメージ。列記や定義・説明といった役割がある。コロンの前は、完全文でなければならない。

英語の問題用紙とペン

セミコロンとコロンの使い方の違い

セミコロン(;)とコロン(:)は、形はよく似ているが、下記のような違いがみられる。

役割

セミコロンとコロンはまず、文中における役割が違う。

セミコロン

セミコロンは、ピリオド(.)とコンマ(,)の中間(=文章は終わらせたくはないが、文章を区切りたい場合など)のイメージであり、下記のような役割がある。

ⅰ関係のある2つの文章をつなぐ

セミコロンは、文章と文章の間に使用することにより、2つの文章の関連性を示せる。

It seems likely to rain; I left the house with an umbrella.
(雨が降りそうなので、私は傘を持って家を出た。)

He wrote sentences; I drew cuts.
(彼が文章を書き、私は挿絵を描いた。)

ⅱ接続詞の代わり+接続副詞と一緒に

セミコロンは接続詞の代わりとして、もしくは接続副詞(前後の文章を結びつける役割を持つ副詞)と一緒に使用できる。

I studied very hard; I have failed in the examination.
I studied very hard; however, I have failed in the examination.
(私は一生懸命勉強をしたが、試験に落ちてしまった。)

ⅲコンマの使用後、さらに区切る

コンマで区切りたい単語や句節があっても、すでにコンマを使用していると、単語のかたまりがわかりにくくなる場合がある。その場合、セミコロンを使用すればわかりやすい。

My band members are the following: Sho, guitar; Jun, bass; Masaki, drums.
(私のバンドメンバーは以下の通りです。ギターのショウ、ベースのジュン、ドラムのマサキです。)

コロン

コロンは大雑把(ざっぱ)にいうとイコールのイメージであり、下記のような役割がある。

ⅰ列記

コロンの後ろには、前述した内容を列記できる。

I must take three tests today: English, mathematics, and geography.
(私は今日、3件のテストを受けなければいけません。英語、数学と地理。)

ⅱ定義・説明

コロンの後ろでは、前述した内容を定義したり、説明したりできる。

Tokyo: the capital of Japan with a population of 13.8million.
(東京:1380万の人口をもつ日本の首都)

I can’t raise my left hand: My arms were injured in an accident.
(私は左手を挙げることができません。事故で腕をけがしたので。)

ⅲ強調

コロンを使えば、後ろの言葉を強調できる。

I decided to live in the place: Kyoto.
(私はその場所に住むことを決めた。京都だ。)

ⅳ引用

コロンの後ろには、引用句を挿入できる。

I persuaded players every day: “Do your best.”
(私は毎日、選手たちに言い聞かせた。ベストを尽くせ、と。)

文法面での注意

セミコロンとコロンは、つなげられる文にも違いがある。セミコロンは前後がともに完全文(=主語・述語があり、それだけで意味が通じる文)でなければならない。一方でコロンは、前のみが完全文であればよい。

またセミコロンは、下記の単語とは一緒に使えない。下記を使用する場合、セミコロンではなくコンマを用いる。

  • and
  • but
  • for
  • nor
  • or
  • so
  • yet

まとめ

セミコロン(;)コロン(:)
役割
  • 関係のある2つの文章をつなぐ
  • 接続詞の代わりもしくは接続副詞と一緒に
  • コンマの使用後、さらに区切る
  • 列記
  • 定義・説明
  • 強調
  • 引用
文法面での注意
  • And/but/for/nor/or/so/yetとは一緒に使えない
前のみ完全文