【災害】「注意報」と「警報」と「特別警報」の違いって?
POINT
注意報 | 災害が起こる可能性があるときに発表される予報。 |
---|---|
警報 | 重大な災害が起こる可能性があるときに発表される予報。 |
特別警報 | 最大級の警戒が必要なときに発表される予報。 |
記事の目次
注意報について
注意報は災害が起こる可能性がある場合に発表される。発表される警報の種類は全16種類である。
- 注意報の種類
- 大雨・洪水・強風・風雪・大雪・波浪・高潮・雷・融雪・濃霧・乾燥・なだれ・低温・霜・着氷・着雪
注意報の発表基準は市町村ごと、過去の災害のデータをもとに設定されている。
例 | 東京都港区の大雪注意報・・・12時間降雪の深さ5cm |
---|---|
新潟市の大雪注意報・・・6時間降雪の深さ15cm |
警報について
警報は重大な災害が起こる可能性がある場合に発表される。発表される警報の種類は全7種類である。
- 警報の種類
- 大雨(土砂災害・浸水害)・洪水・暴風・暴風雪・大雪・波浪・高潮
警報の発表基準は注意報と同様、市町村ごとに過去の災害のデータをもとにして設定されている。
例 | 東京都港区の大雪注意報・・・12時間降雪の深さ10cm |
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新潟市の大雪注意報・・・6時間降雪の深さ30cm |
特別警報について
特別警報は予想される現象が特に異常で、重大な災害が起こる可能性が著しく高い場合に発表される。
気象庁が平成25年8月から運用を開始した予報である。レベルとしては最大級の警戒を要するものであり、発表される特別警報の種類は全6種類である。
- 特別警報の種類
- 大雨(土砂災害・浸水害)・暴風・高潮・波浪・大雪・暴風雪
これらの他、津波・火山噴火・地震についても危険度が非常に高いものに関しては「特別警報」と位置づけられている。
特別警報の具体的な発表基準は各地域で異なるが、全国的な大まかな基準は以下の通りである。「数十年に一度」という極めて稀な場合が想定されている。
現象の種類 | 基準 | |
---|---|---|
大雨 | 台風や集中豪雨により数十年に一度の降雨量となる大雨が予想され、若しくは、数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により大雨になると予想される場合 | |
暴風 | 数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により | 暴風が吹くと予想される場合 |
高潮 | 高潮になると予想される場合 | |
波浪 | 高波になると予想される場合 | |
暴風雪 | 数十年に一度の強度の台風と同程度の温帯低気圧により雪を伴う暴風が吹くと予想される場合 | |
大雪 | 数十年に一度の降雪量となる大雪が予想される場合 |
出典:気象庁「気象等に関する特別警報の発表基準」
過去に発表された特別警報の例
- 平成27年 口永良部島の噴火:5月29日、噴火警戒レベル5(避難)とする特別警報を発表。
- 平成28年 熊本地震(※):4月14日から16日にかけて、震度6以上の緊急地震速報が度々発表された。
- 平成29年7月 九州北部豪雨:7月5日、島根県・福岡県・大分県に大雨特別警報を発表。
緊急地震速報で震度6以上が予想される場合は「特別警報」に位置づけられる。
まとめ
注意報 | 警報 | 特別警報 | |
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危険性の段階 | 災害が起こる可能性 | 重大な災害が起こる可能性 | 予想される現象が特に異常・重大な災害が起こる可能性が著しく高い |
基準 | 具体的な基準値を地域ごとに設定 | ||
種類 | 16種類 | 7種類 | 6種類他 |