「ラマ」と「アルパカ」の違いって?

POINT
  • いずれもラクダ科の動物で、南アメリカのアンデス地方で飼われている家畜。
ラマ荷物運び・食用・毛などをとるための家畜。体はアルパカよりも大きい。耳はバナナのような形をしている。性格はおとなしい
アルパカ毛をとるための家畜。体はラマよりも小さい。耳は三角形をしている。性格は臆病だが好奇心旺盛

アルパカのアップ

概要

ラマとは?

ラマ

ラマ

ラマ(リャマ・ヤマ)はラクダ科に属する生き物だが、こぶはない。南アメリカのアンデス地方で飼われている家畜である(現在、野生種は存在しないとされる)。そのため、アメリカラクダと呼ばれることもある。草や葉を食べ、気に入らないとツバ(正しくは吐しゃ物で、非常に臭い)を吐く。

アルパカとは?

アルパカ

アルパカ

アルパカはラクダ科に属する生き物だが、こぶはない。南アメリカのアンデス地方で飼われている家畜である(現在、野生種は存在しないとされる)。草や葉を食べ、気に入らないとツバ(正しくは吐しゃ物で、非常に臭い)を吐く。

ラマとアルパカの違い

ラマとアルパカは上述の通り、かなり共通点が多い。しかし両者には、以下のような違いもある。

家畜としての役割

マチュピチュ(ペルー)のラマ

マチュピチュ(ペルー)のラマ

ラマとアルパカは、ともに家畜として利用されているが、その役割は異なっている。

ラマは荷物運びや食用として、さらに毛・皮・脂肪をとるといった理由で飼育されている。ラマはヘモグロビン(※)の酸素結合能力が高く、標高5,000mを超えるアンデスの山岳地帯でも重い荷物を運べる。

血液中に含まれる複合タンパク質。酸素の運搬を担っている。

一方で、アルパカは主に毛をとるために飼育されている。やわらかいアルパカの毛(ラマの毛はややかため)からつくられた織物は、最高級素材として知られている。

見た目・性格

写真では見分けがつきづらいが、ラマとアルパカは見た目にも異なる部分がある。まず違うのが、体の大きさの違いである。両者を比較すると、ラマのほうが大きく、アルパカのほうが小さい

ラマの耳 アルパカの耳

耳の形の比較【左】ラマ【右】アルパカ

体の大きさの比較
ラマアルパカ
体長1.2~2.3m1.2~2m
体重130~150kg55~65kg

また、耳の形も異なる。ラマの耳は長く、バナナのような形をしている。一方でアルパカの耳は短く、三角形をしている。

さらに両者は見た目だけでなく、性格も異なる。ラマはおとなしいが、アルパカは臆病だが好奇心も旺盛である。

まとめ

ラマアルパカ
共通点ラクダ科・南米アンデス地方の家畜・草食・気に入らないとツバを吐く など
家畜としての役割荷物運び・食用・毛や皮などをとる毛をとる
体の大きさの比較大きい小さい
耳の形バナナのような形三角形
性格おとなしい臆病・好奇心旺盛