「リクガメ」と「ウミガメ」の違いって?

POINT
リクガメ陸にすむカメのこと。甲羅(こうら)は盛り上がっている。頭や手足を甲羅の中にしまえる。足は円柱状冬眠するものもいる。
ウミガメ海にすむカメのこと。甲羅は平ら。頭や手足を甲羅の中にしまえない。足はヒレ状冬眠しない

ウミガメ

概要

リクガメとは?

ゾウガメ

ゾウガメ

リクガメとはリクガメ科に属する、陸生のカメをいう。英語でいうところのトータス“tortoise”である。

サハラ砂漠以南のアフリカ・アジア南部・アメリカ大陸などに分布している。基本的には陸上に生息しており、水辺に生息している種類もいる。主に植物を食べるが、昆虫や動物の死骸などを食べることもあるという。

リクガメの例
  • ゾウガメ
  • ケヅメリクガメ
  • ヘルマンリクガメ
  • ヨツユビリクガメ など

ウミガメとは?

アオウミガメ

アオウミガメ

ウミガメとはウミガメ科とオサガメ科に属する、海洋性のカメをいう。英語でいうところのタートル“turtle”である。

熱帯もしくは亜熱帯の海に分布している。メスの産卵以外は基本的に海中で過ごし、呼吸をするために海面に上がることもある。種類にもよるが、海草や魚類、クラゲ、甲殻類などを主食としている。

ウミガメの例
  • アカウミガメ
  • タイマイ
  • アオウミガメ
  • オサガメ など

リクガメとウミガメの違い

リクガメとウミガメは同じカメ類とはいえ、体の特徴や冬眠の有無などの違いがみられる。

甲羅(こうら)の形

リクガメ 横から見たウミガメ

【左】リクガメ【右】ウミガメ

リクガメの甲羅(こうら)は高く盛り上がっているが、ウミガメの甲羅は平らである。ウミガメは、陸生のカメが海に進出したものと考えられている。海中で早く泳ぐために水の抵抗を受けにくいよう、流線形の甲羅に進化したと理解できる。

頭・手足を甲羅にしまうことができるか

リクガメは、甲羅の中に頭や手足をしまえる。危険を感じた場合には、縮こまって身を守る。

手足をしまうリクガメ

手足をしまうリクガメ

一方で、ウミガメは甲羅の中に頭や手足をしまえない。肺呼吸をしているウミガメが、もし海中で縮こまっていると、おぼれ死んでしまうためである。危険を感じた場合には、素早く泳いで逃げる。

足の形

リクガメの足は円柱状である。陸を歩きやすくするためで、爪もよく発達している。

一方で、ウミガメの足はヒレ状になっている。オールのように使い、海中を泳ぎやすくするためである。

冬眠するか

リクガメは生息地によっては冬眠するものもいるが、ウミガメは冬眠しない。ウミガメは寒くなると、温かい海域へと移動する。

まとめ

リクガメウミガメ
甲羅の形盛り上がっている平ら
頭・手足を甲羅にしまえるかしまえるしまえない
足の形円柱状/爪が発達ヒレ状
冬眠する(寒い地域)しない