「塩化ナトリウム」と「塩」の違いって?

POINT
塩化ナトリウムナトリウムイオンと塩化物イオンが結合したもの。
塩化ナトリウムを主成分とする、しょっぱい結晶のこと。他にもカリウムやカルシウムなどが含まれる。

塩

塩化ナトリウムと塩の違い

塩化ナトリウムは「食塩」と呼ばれることがある。しかし本来、両者は別の物質である。

塩化ナトリウムとは

塩化ナトリウム(Nacl)とは、ナトリウムイオン(Na)と塩化物イオン(Cl)が結合した化合物である。

塩化ナトリウムは、地球上のほとんどの生物に必要な必須ミネラルであるナトリウムの元になる。体内の水分調節などの働きがあり、生きていくためには重要な成分だ。その一方で、摂りすぎると高血圧の原因になるとも言われているので、バランスよく摂取することが大切である。

塩(しお)とは

塩(しお)とは、しょっぱくて白い結晶である。原料は海水や岩塩で、食用に精製したものを特に食塩という。

塩の主成分は塩化ナトリウムである。しかし、塩=塩化ナトリウムというわけではない。他にも、微量のカリウムやカルシウムなどが含まれているからである。

塩の成分

食品に付けられている栄養表示には”ナトリウム”だけが表記されていることがある。そのまま塩分量(≒塩化ナトリウム)と考えがちだが、この重さには塩素の重さは含まれていない。塩化ナトリウムの重さはナトリウムの2.54倍になるので、ナトリウムの重さを約2.5倍してあげると実際の塩分量とほぼ同じになる。

食塩の栄養素(可食部100gあたり)
水分 (g)0.1
灰分 (g)99.9
ナトリウム (mg)39,000
カリウム (mg)100
カルシウム (mg)22
マグネシウム (mg)18
銅 (mg)0.01
ヨウ素 (μg)1
セレン (μg)1