【なれる】「慣れる」と「馴れる」の違いって?

POINT
慣れる経験を重ねて当たり前になること・上手になること。
馴れる人に対して警戒心がなくなること・親しみを持つこと。

人に馴れようとする子犬

慣れると馴れるの違い

慣れると馴れるは、どちらも「なれる」と読むが、両者の意味は以下のように異なっている。

慣れるとは?

慣れるとは、経験を重ねるなどして、あること・状態を(1)当たり前のこととして受け入れること(2)上手にできるようになることをいう。どちらの意味も、経験に着目した表現といえる。

例文
  • 「彼女のわがままには慣れてきた」→ 上記(1)の意味
  • 「大学生活に慣れる」→ 上記(1)の意味
  • 「彼は旅慣れている」→ 上記(2)の意味
  • 「手慣れた手つきで犯行に及ぶ」→ 上記(2)の意味

馴れるとは?

馴れるとは、接触の機会が増えるなどして、人に対する警戒心がなくなったり、親しみを持ったりすることをいう。「馴」の字には、馬が道筋に従って流れる川のように、人に従うという意味がある。人と人、人と動物との関係性に着目した表現といえる。

なお、「馴」は常用漢字外の漢字である(「慣」は常用漢字)ため、公的な文書などには使用しないのが普通である。

例文
  • 「園児が新しい先生に馴れてきた」
  • 「あのグループには馴れない」
  • 「飼い犬がなかなか馴れてくれない」

まとめ

  • 慣れる(なれる):【経験に着目】経験をして(1)当たり前になること(2)上手になること
  • 馴れる(なれる):【関係性に着目】警戒心がなくなる・親しみを持つこと